坂本真綾15周年記念ライブ“Gift” at 日本武道館 (Blu-ray)

今年の3月31日に日本武道館で行われた真綾さんのバースデーライブについては以前書きましたが、ついにあの感動のライブが映像化され発売されました。筆者ももちろん即入手、当然ブルーレイ版です。
まず、ライブ本編ですが、当然のことながら当日歌った全24曲が全て収録されています。MCについてはタワレコのまあや展の話みたいに既に期限が終わったものについてはカットされてますが、衣装の話とか「everywhere」の誕生秘話とかの美味しいところはちゃんと収録されていて一安心。
映像を見て驚いたのがカメラの台数の多さです。他のライブビデオの場合、下手するとアップと引きの映像くらいしかなかったりするのですが、本作に関しては、当日のステージ構成同様まさに360度カメラがあるような印象を受けました。さらにバックバンドやコーラス、果てはドラムの佐野さんの足下(ペダル)だけの映像まであり、衣装替え時の佐野さんのドラムソロ(佐野さん祭り)で大いに威力を発揮していました。台数だけでなく、カメラワークもまた素晴らしかったです。菅野さんとのセッションでの二人の位置関係や表情とか、鈴木祥子さんと佐野さんのツインドラムの対比とかが手に取るように分かって、当日の空気感がとても伝わってくる映像になっていました。
映像だけでなく音も素晴らしいです。まぁ、これは(旧)ビクターなので元から心配はしていませんでしたが、ボーカルの綺麗さとか各楽器の分離とか文句の付けようがないです。願わくば、このレベルが他社も含めた業界の標準になって欲しいものです。
個人的に映像を見て一番嬉しかったのは、ライブ当日は角度が悪かったり遠かったりで見られなかった真綾さんやバンドメンバーの表情をちゃんと見ることができたことですね。みんなものすごくいい表情してます。「Get No Satisfaction!」で懸命にギターを弾く真綾さんを見守るメンバーの表情も良かったですし(大神田さんがすごいいい笑顔!)、何と言っても菅野さんとのセッションでの二人! 信頼という言葉だけでは表せない二人の関係が感じられるような最高の表情で、見ていて涙が出てくるほどでした。
曲がどうとかの内容については繰り返しになるので述べませんが、個人的なオススメポイントを一つ。菅野さんとのセッションで「アルカロイド」を歌っているときの真綾さんの仕草、これがすごく可愛いです。
映像特典はリハや当日の舞台裏に密着したメイキングと、『ギタリストへの道!! 〜Get No Satisfaction!な日々〜』と称した真綾さんがギターに悪戦苦闘する様子を捉えた二本立て。メイキングには、菅野さんとのメドレーに入る曲が当初はもう一曲あり、リハを重ねる中で流れを良くするため削られたというエピソードも入っており、映像中で少しだけその曲を聴くことができます。出来れば当日生で聴いてみたかったなぁとも思いましたが、やはり当日のあの形がベストだったのでしょうね。
とにかく、最高のライブを最高のパッケージにしてくれたことはファンにとって何よりの「Gift」となりました。当日参加した人は思い出して再度感動し、参加しなかった人は当日行かなかった後悔で悶絶してほしいと思います。最後に、真綾さんはじめ、このライブ、そして映像化に関わった全てのスタッフの方々に拍手を送りたいと思います。