Squeezebox touch

ネットワークオーディオ花盛りの昨今ですが、筆者が使用しているのは米Logitech社から発売されている「Squeezebox touch」(写真左、以下「SQB」)です。

SQBには他のネットワークプレーヤーと比較して3つの利点があります。
1.低価格
2.高機能
3.高カスタマイズ性
1点目ですが、筆者は2年前に米アマゾンから直接購入して2万円台半ば、同様の機能を持ったプレイヤーの中で当時としては破格の安さでした。現在でこそ国産で比較的安価なプレイヤーが出始めているものの、後述の点を考えると現在でも十分競争力のある商品です。現時点で米アマゾンから直接購入できるかは不明ですが、ヤフオク等の代行業者を使っても3万円程度ではないでしょうか。
(現在は生産終了しプレミア価格がついているようです。後述のとおり機能的には他のプレイヤーの追随を許さないと思うので、価値を見いだせる人はプレミア払っても買いですが、そうでなければ国産品を検討した方がよいかもしれません。)
2点目ですが、FLACだけでなくApple losslessに対応、もちろんギャップレス再生可能です。また、ネットラジオへの幅広い対応もSQBの売りで、一手間かければPandoraなど海外のサービスも利用可能です。さらにプラグインを導入することで、日本のらじる☆らじるやradikoにまで対応が可能です。
そして3点目の高カスタマイズ性が他社のプレイヤーとの大きな差だと思います。SQBの中身はLinuxなのでSSHを利用して外部からカスタマイズが可能です。例えば、SQBは日本未発売なので初期状態では日本語に対応していないのですが、SSHを利用してフォントを入れ替えてあげることで日本語タグの表示が可能になります。また、先述のらじるとradiko対応のプラグインのように有志が作成したプラグインが多数利用できるのも特徴で、中にはデフォルトでは対応していないアシンクロナスUSB DACや192kHzに対応させる凄いプラグインEnhanced Digital Output)もあります(ちなみにこれを導入すると起動画面で「Logitechからサポートされてないぞ」と表示されますw)。
操作方法は、本体のタッチパネル画面、付属リモコン、同一ネットワーク内のPCブラウザ、PC用ソフト(SqueezePlay)、スマホorタブレット用アプリと多岐にわたりますが、手軽さと操作性でスマホアプリがおすすめです。iPhoneだったらiPengというアプリが完成度が高いです。

Androidだと日本では話題になってないですがOrange Squeezeが使いやすいと感じました。
音質についてはアナログ出力でもそこそこのレベルは確保されてますが、やはりデジタル出力から外部DACを利用するのが良いでしょう。さらに上を目指すなら先述のプラグインを導入してUSB DDCDACと繋ぐまであります。
ネックがあるとしたら、専用サーバー(Logitech Media Server)の導入とデフォルトでは日本語に対応していないことでしょう。もっとも日本語化は最近はプラグインから簡単にできるようになったそうなので、それほど難しくはないでしょう(検索すれば日本語化についての記述は多く見つかると思います)。専用サーバーについては使用しているPCにサーバーソフトを入れる手もありますが、ネットワークプレーヤーを利用するにあたってはスマートではないので、やはり専用のものを用意するのが望ましいです。簡単なのは対応のNASを導入することで、ReadynasやQNAPがこれに該当します。一部のバッファローNASも対応しているようですが、バージョンアップができないので避けた方が良いかもしれません。また、余ったPCをサーバーとして活用する手もあります。筆者はEeePC 4GにvortexboxというLinuxの一種をインストールしています。これだと導入するだけで専用サーバーがインストールされるので非常に楽です。
このSqueezebox touchですが、どうやら生産が終了したようで、今のところ後継機のアナウンスがされていません。世界中に愛用者がいるだけに、このまま終わることはないと思いますが、購入するなら一応早めの方が良いかもしれません。