フルレンジスピーカー自作


自作のフルレンジスピーカーです。これまでのQUAD 11L2に代わってメインシステムのスピーカーとなりました。作って数ヶ月が経ったこともあり、簡単な製作経緯とレビューを書きたいと思います。
【製作に至る経緯】
きっかけとなったのは秋葉原のeイヤホンでの試聴です。eイヤなんで、もちろん試聴したのはイヤホンです。そこでマルチドライバのBAイヤホンを聴いてみたのですが、どうもピンとくるものがなく、むしろシングルドライバのほうが印象が良かったのです。で、思ったのです。スピーカーもフルレンジのほうが自分には合うのではないか、と。調べてみると予算もそれほどかからずに出来ることがわかり、早速実行に移したというわけです。昨年、ステレオ誌の付録スピーカーを組み立てたことはありましたが、メインで使うものを自作することになるとはこれまで考えもしませんでした。
【材料】
自作スピーカーを作る上で一番重要なのは何と言ってもエンクロージャー(箱)です。本来であれば板を買ってきて穴を開けてボンドで組み立ててとなるわけですが、当方マンション暮らしであり工具も足りないということで、今回はヤフオクに出ていた箱を利用しました。そういう意味では自作と言うにはおこがましいわけですが、初めてなのでここは妥協しました。ちなみにducaducatwinさんという方が製作・出品されているもので、箱の完成度は素晴らしいです(下写真は出品された商品写真から引用させていただきました)。

スピーカーユニットはネットで検索して評判の良かったフォステクスのFF105WKにしました。その他、スピーカーターミナルや内部配線ケーブル、塗装用のニスなどです。これらの多くは秋葉原のコイズミ無線で購入しました。
【製作】
箱の素材はMDFなので、まずは全体にプライマーを吹きます。今回はスプレーを使ったわけですが、周囲に飛び散らないよう家にあった90Lゴミ袋の中に箱を入れてその中で行いました。全体に2回ほど吹いたところで丁度空になったのでしばらく乾かします。乾燥後は400番のペーパーで全体を磨いておきました。続いて塗装ですが、今回は和信の水性ニス(けやき色)を使用しました。最初は水で倍に薄めたものを塗ります。その後は乾燥→ペーパーかけ→塗装の繰り返しです。

刷毛塗りなんでどうしても刷毛目ができるわけですが、これが徐々に木目っぽく見えてきますw 5〜6回塗ったところで終わりにしましたが、バスレフポートの内側は木口が出ていることもあって上手く塗れませんでしたorz その後ユニットやターミナルを取り付けて完成です。
【試聴】
想像通りの素直な音です。混じりけのない音が飛んできます。これがおそらくネットワークがない&点音源の特色なのでしょう。特にボーカルの生っぽさは今まで使ってたスピーカーの中で一番良いです。さすがに10cmのユニットじゃ低音は出ないのでジャズのベースとか音数の多いフルオケは苦しいですが、それは想定の範囲内。ちなみにモノラルのピアノ曲エロール・ガーナー)聴いたらピアノが鼻先くらいに現れて驚きました。
そんなわけで製作費2万円弱でしたが非常に満足の行くものが出来ました。見た目は市販品に及びませんが、何より自分で作って使うのは楽しいですね。