『THE MUSEUM』


THE MUSEUM(DVD付)
THE MUSEUM(DVD付)
posted with amazlet on 07.03.11
水樹奈々
キングレコード (2007/02/07)
売り上げランキング: 134


今さらな感もありますが、レビュー書いてなかったので。
もっとも1〜13はシングルそのままなので、ここでは14〜16のことを。



14「Justice to Believe」(MUSEUM STYLE)


聴いて???って感じでした。
シングル版と比べると間奏部分が取って付けた感じで、コーラスも正直意味不明。
まぁ、リミックスして良くなった歌にお目にかかったことなどないですし……
というわけで、普通にCDで聴くならシングル版のほうが良いと思います。


しかし筆者も含めあの横浜アリーナを体験した人は、
このバージョンに特別な思い入れを抱かざるを得ないでしょう。
言うまでもなく、奈々さんのステージコンバットです。
ひしひしと伝わってくる奈々さんの真剣さと必死さ、
そしてそれを盛り上げたのがCDでは???だったあの間奏とコーラスでした。
恐らくあの会場にいた12000人はこのバージョンを選んで聴いているのではないでしょうか。


15「Crystal Letter」


名曲。Dメロからラストへの流れには感動するほかないです。
特に印象に残ったのは、奈々さんの透き通る高音(Dメロ部分が絶美)と、
ラストの「物語は終わりを迎えるけど 無限の明日に咲き誇ろう」という詞。
明日への希望を持ちつつも、置いてきた過去に後ろ髪を引かれている、そんな切なさを感じます。
先日のライブでも一番心に残ったのはこの曲でした。


16「TRANSMIGRATION2007」


先述の「Crystal Letter」とこの曲は奈々さんの7年間の成長の証と言えるでしょう。
「TRANSMIGRATION」といえば、元は言うまでもなく1stアルバムの1曲。
当時は奈々さんについて、確かに上手いがただそれだけという印象しかなかったのですが、
7年近く経ったこのバージョンでは、技術の進歩もさることながら
当初は感じられなかった感情の激しい起伏が声を通じて伝わってくるようになりました。
全体的にはライブを意識した作りで、粗っぽく聴こえる部分もありますが、
それがかえってこの曲には合っている感じがします。



ベスト盤というのは、コアなファンであるほど微妙なものだったりします。
それこそ今回のように新曲が1曲だけ入ってると、
それだけのために数千円払わなきゃならなかったり。
(もっとも今回の曲はそれだけの価値はあると思いますが)
ただ、今回シングルをあらためて時系列的に聴いてみて、
奈々さんの成長ぶりや曲の良さを筆者は再確認できました。
今まで飽きるほど聴いてきたから新曲しか聴かないという人もいるでしょうが、
奈々館長の想いがつまった「MUSEUM」です。是非全曲通して聴くことをお勧めします。


もちろん奈々さん入門にもこのアルバムは最適です。まずこの16曲を一通り聴いて
気に入ったら他のアルバム→シングル→キャラソンと手を染めていくのが良いでしょう。